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“癒し”のセラピー「ヒーリングタッチ」
を日本に広める

日本看護協会出版会発行の看護専門雑誌、看護 2011年12月号(Vol.63,No.15)の『かお』の
欄に、『ヒーリングタッチ』を日本に広める活動を続けている橋本の記事が掲載された。
この欄は、その記事に関する橋本の個人的な感想である。

JNA.Hashimoto.Kao


橋本 ルミ

ゴールデンウエスト大学看護学部教授
ハシバインスティチュート創始者
ヒーリングタッチプログラム認定講師
ホリスティックナース 

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今年8月に開催されたヒーリングタッチ講習会の直後に取材を受けた。記事を担当して下さった日本看護協会出版会の椚田さんは、2日間にわたるヒーリング タッチ講習会にも受講者として熱心に参加してくださり、講習会での体験を共有した後での取材という形で、とてもゆったりと話を聞いていただける機会が与え られて感謝している。

ヒーリングタッチが自分にとってどんな意味を持っているのか? 色々な質問に答えている自分の声を聞きながら、改めて過去30年以上に及ぶ看護師としての仕事と一人の人間としての生き方が、ヒーリングタッチに出会った事で大きな影響を受けている事を実感した。『あの頃は40歳まで生きていられるかどうか、 わからなかった。』という冒頭の記述を何度も読み返すたびに、ヒーリングタッチに出会っていなかったら今の自分はいないのだという現実に、人生の『出会 い』というものの不思議さと、ありがたさをしみじみと感じている。 

ヒーリングタッチを学ぶにあたってまず直面した学びは、自分の『弱さ』を受け入れる事であった。 看護師として病気の人をケアする事は学んだが、自分が病気になった時に人に助けを求める事ができない自分に気がついたのは、ヒーリングタッチの講習会を初めて受けた時だった。 ヒーリングタッチの講習会では、講習会の全般にわたり技術の習得の為に実技演習が組み込まれている。講習会に参加した人達と三人一組になって施行する側とされる側 の両方から技術を学んでいく。その実技実習の最中に、施行する際には全く違和感を感じなかったが、いざ施行を受ける側になった時に、まったくリラックスする事ができずに硬直してベッドに横たわっている自分がいた。

『受け身』の立場を認識しながらも、『助けを請う』第一歩を踏み出す『能動的』な自分の行動の必要性を受け入れる。この2つの相反した現実を受け止めることで、『受け身』になった時に、助けを求める行動を通して、真の『強さ』と『勇気』を実感する事が癒しの過 程の最大の起点になることをヒーリングタッチの勉強を通じて知った。

今でこそセルフケア(自己管理)などという言葉が看護の社会でも頻繁に使われているようだが、私が看護学生のころは、看護師のセルフケアというコンセプト自体、存在していなかったように思う。とにかく自分の問題はさておいて、患者さんのお世話をする事が看護師の仕事、と教えこまれ、自分の中にある辛さや悲 しみ、困惑などは、表沙汰にして話せるような環境ではなかった。(というかそういう風に自分が思い込んでいたのだと思う。)

新米看護師時代に日本を離れ、言葉も文化も違うアメリカでナースとして自立していこうと勉強している時も、回りの環境に自分を合わせる事に気持ちが集中していて、自己の内面を見つめるとかセルフケアの事など考えている暇もなく、突っ走っていた。  

ヒーリングタッチの勉強を通じて学んだセルフケアのコンセプトは、今まで自分の中で何かが足りないと感じていた『穴』を埋めるチャンスを与えてくれた。そして手さえあれば誰でもできるという簡単でありながら奥深い、このエネルギー療法が、個人的にもナースとしての実践の場でもとても役に立つ療法である事を 体験した。

ヒーリングタッチの勉強でまず学ぶ事は、センタリングとグラウンディングの技術である。今いる自分に目を向けて(センタリング)地に足のついた落ち着いた 気持ちで(グラウンディング)患者さんの為に最良の看護ができる環境を、簡単な瞑想法を使って自分でつくる事は、毎日の看護実践にすぐに役立つ方法であ る。そしてここで学んだ技術は毎日の個人としての生活にも適応する事ができる。ヒーリングタッチで学ぶ色々な技術は手を使ってする看護の現場にすぐに適応 できる。

看護の継続教育プログラムのとしての発祥の歴史のあるヒーリングタッチプログラムには多くのナース達が参加している。 世界中では、その数は1万人以上にも及んでいる。日本における日本語でのヒーリングタッチプログラムは2010年の夏に始まったばかりだが、すでに9カ 所で120人以上の人達が勉強を始めている。2012年の1月には京都の明治国際医療大学看護学部で、レベル1とレベル2の講習会が開催される。3月に広 島で開かれる国際ケアリング学会では、主賓のジーンワトソン博士の招待でヒーリングタッチプログラムが学会で紹介される機会も企画されている。また学会 直後には広島でレベル1講習会の開催も予定されている。

震災後の日本では、今まで以上に『地に足のついた看護』が求められていると思う。日本看護協会出版会代表取締役社長の日野原先生は、同社のホームページに 『すべての看護職の皆さまへ』というメッセージを書いておられる。『あなたが被災者の肩にそっと手を置き、その苦痛に耳を傾け、適切な手当てをするたび に、苦悶のなかにあるその人は、自分が心底から求めていたものが薬や治療ではなく、看護であったことを知るでしょう。その気づきがいまや被災地のみならず、日本中に急速に広がりつつあります。これからの看護は、医療をも包含する、ケアという大きな傘のもとで、ケア全体をその最前線で牽引していくことを求 められています。医療中心から看護主体のケアへ変わるべきときを迎えて、すべての看護職者が機動性に富んだ判断と行動を示していかれることを、看護を敬愛 する者として強く願い、弊社の務めを一層深く認識していることをお伝えします。』 (一部抜粋)

こうした問いかけに答える事は、看護の真髄を問う事に繫がる。看護師がまず自らの癒しの大切さに目をむけ、自分が、そして人々が癒される環境づくりを最先 端にたって作り上げていく仕事をしていく事が、看護の本来の仕事ではないか、と私は思う。そして、これからの私達、看護師の歩むべき道には、ヒーリングタッチとい う心強い相棒がいる事を、日本の看護師の皆さんに伝えたい。

ヒーリングタッチジャパンに関するお問い合わせは、日本語で このメールアドレスは、スパムロボットから保護されています。アドレスを確認するにはJavaScriptを有効にしてください
(橋本ルミ)まで。


Kango.Dec.11

『看護』2011年12月号の『かお』の原文は、こちらをご覧下さい

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